2009年6月16日火曜日

IS(インフィニット・ストラトス)

IS(インフィニット・ストラトス) (MF文庫J)

ツンデレヒロインを複数用意するなら、ストーリーに絡めてそれぞれの立場の差異を明確化させなきゃ意味がない。「寮の同室」「バトルの師弟」「幼い頃の約束」というそれぞれのヒロインの根っこになるものは、対比されてストーリーにはっきり絡んだ緊張関係を持つべきだ。
ツンデレって性格がメタ化されて読者にも共有されてから、ヒロインがラベリングされただけで満足されてしまうラノベが量産されているような印象がある。本当はその向こう側にあるものを表現されて初めて、愛情を抱けるんだと思うんだけど。貧乳を気にしてるツンデレヒロインが主人公どつくパターンなんて、年に何十冊読んでるだろう? 怒りのあまり撲殺、なんて極北がすでにっていうかだいぶ昔にあるんだから、ツンデレのアクションで主人公災難型で見せようとしたってかなり工夫が必要だ。

あと、主人公が鈍感だが「男の子」にこだわる、というのは懐かしさが裏返って新しいのかもしれないと思ったりする。そんなわきゃないか。でもやるんだったら土壇場でもっと「男の子」するシチュエーションをつくらないとちょっと説得力が足りない。

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