2009年6月10日水曜日

スメラギの国

スメラギの国

視点を分けたことで猫と人間両者の視点のすれ違いがストーリーの肝になるのかと思ったが、上手く機能していないように感じた。ラストの精神感応が救いになってしまっているあたりは最悪で、あそこは両者が取り返しのつかない自分の罪に愕然としつつ、それでも殺し合いをやめられないグロテスクな戦いを続けてこそ、これだけの虐殺に意味が見いだされるのではないか。
わざわざ視点を増やしてまでヒューマンドラマのいい話にする意味がわからない。結局何がしたかったのか。

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