この監督は正直本当に合わない。ラストに桑田佳祐の歌謡曲をガチーン!とぶつけてくるのもそうだけど、いかにも思わせぶり過ぎる少女アップでのフラッシュバックだとか宮崎あおいが「遅すぎます。九時で」というあたりだとかラスト前の「ああああああああ」だとか、もう本当に観ていてだめだあと思います。根本的に合わない。
まあでもそれは個人的な嗜好としておいといて、どうしても脚本で気になったのはNGO宮崎あおいの役柄の薄っぺらさで、あのキャラクターの純粋さが新聞記者江口洋介と対比されるべきなのだから、やはり宮崎にも江口に匹敵する、というかむしろそれを凌駕する説得力が必要だと思うのです。しかし自分は全くそれが感じられず、クライマックスにつながる「ああああああああ」も思わず映画館で笑ってしまうくらいで、っていうか車爆発突然見せられてもエモーションがついてこねー。理想に生きる女として宮崎を設定するのは正しいのだろうけど、もっと説得力を持たせないと江口の自殺が浮いて浮いて仕方ない。まあ現にあんだけ闇の子供たちにリアリティーがあるのだから、そこでどれだけ光の大人を持ってきたところで所詮は絵空事、ということかもしれないけど。
しかしこの監督の弱者への視線は一貫しているように思われて、映画自体が合う合わないは別として感銘を受けました。
2008年11月17日月曜日
闇の子供たち
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