2008年11月11日火曜日

H+P(1) ―ひめぱら―

H+P(1)  ―ひめぱら― (富士見ファンタジア文庫 か 5-1-1)

「ウッセー馬鹿オレはファンタジー異世界に飛ばされて美姫5人に囲まれて正義の旗印の下にニャンニャンしたいんじゃー!」というティーンの童貞マインドと「いやいやでも紳士たる僕は愛のない男女交際なんて不可能です!」という理性的な僕のせめぎ合いだけでこれだけの作品を完成させてしまったその勢いは、いやそれだけで作品作り上げるのってどーなのとかいう理性的なツッコミやとりあえずマスコット出しとかなきゃだめだよね的な打算やストーリーの落ち着けるために伏線無用実は伝説の力持ってます的最強マインドへの反感を遥かに置き去りにして圧倒的に正しいのだが、いや本当にそれで正しいのだろうか? オレ読んだことねーけど殺×愛とかってそんなノリで読めるの?
しかしなんか引っかかるのが主人公を囲む美姫5人の性格付けで、「次女:母性巨乳」「三女:ロールツンデレ」「四女:地味内気」「五女:元気ロリ」ときたら「長女:正当派姫」すなわちナウシカ的清廉潔白系ヒロインに決まってるじゃろーが! と自分的には確信しているのだがなぜツンデレか。三女とかぶってるのいいのか。ルイズか。
よりどりみどりの姫がいる中で、「敵と戦う」という使命を負う主人公と戦場の武士道マインドでたった二人わかり合えるからこそ真のヒロインの地位が約束される、という構造の方がエレガントに思え、「ヒロインはツンデレでしょ!」という短絡的思考から導き出された性格付けは姫としての正ヒロインの神聖性をなんか俗悪なものにおとしめているように見えてならないのだがどうだろうかきもいですかそうですか。

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