2009年4月3日金曜日

いつも心に剣を 1

いつも心に剣を 1 (1) (MF文庫 J し 5-1)

1巻目の導入としてみたとき主人公たちに積極的な目的がなさ過ぎるという欠点はあるものの、内的ドラマでぐんぐん読まされてしまった。
市民や義勇兵の象徴性があまりにも極端で、君と僕の純粋さと極端なコントラストを成しているものだから、そこで単純に善悪を定めちゃうのかなあ、と思ったが騎士団のおかげでそうはなりそうにない。きちんと汚い大人の世界の説得力として機能してくれそうだし、君と僕の間にも悲劇臭がプンプン。これからの展開に期待できる構造が埋まっている。いいね。
例の一人称短文パートは、文体としての武器になり得る力を持っているのだから、乱発はよした方がいいと個人的には思う。映画でもスローモーションは見せたいところに絞って使う。

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